FUJITAKA meets KK
葛西薫氏とFUJITAKAの
タッグで生み出す逸品鞄
葛西 薫 (かさい かおる)
1949年札幌市生まれ。1973年サン・アド入社。サントリーウーロン茶中国シリーズ(1983年~)、ユナイテッドアローズ(1997年~)、とらや、TORAYA CAFÉ (2004年~)などの広告制作およびパッケージデザインの他、サントリー、サントリー美術館、六本木商店街振興組合のCI・サイン計画、映画・演劇の宣伝制作、装丁など、活動は多岐。近作に映画「海よりもまだ深く」(是枝裕和監督) の宣伝制作、新装版「クレーの日記」(みすず書房) の装丁がある。毎日デザイン賞、講談社出版文化賞ブックデザイン賞など受賞。
自らの使いやすさを求めて
葛西氏が本当に毎日持ちたい鞄。究極の自分仕様を求めて自らがデザイン。自身のライフスタイルを想定し描き起こされたそのスケッチには、ポケットの形状やメインルームなどの配置、マチ幅など、葛西氏の強いこだわりがその設計から見受けられます。そのスケッチをもとに素材の選定や色決めなどデザイナー、職人との綿密な打ち合わせからスタートしました。
イメージを形に
そこから熟練した技術を持つFUJITAKAの職人がサンプルを作成。葛西氏が毎日試用し修正を重ね、思い描く理想へ近づけます。葛西氏が自らシルエットのラインを引き、丁寧で繊細な調整を重ねながら「理想」と思える商品を形作っていきます。
とことん突き詰める
目指すのは妥協のないものづくり。特に鞄本体の”幅”や、引手、ベルトの形状は最後まで思案を巡らせ、ミリ単位で細かく調整。そうしてブラッシュアップすること5回。多くの手間と時間をかけ、こだわりぬいた1つの鞄が出来上がりました。
葛西氏が求めた4つのこだわり
収納スペース
シンプルなシルエットの中にさまざまな収納機能を搭載。葛西氏が普段持ち歩いている文庫本や手帳、眼鏡ケースなどのアイテムを収納できるよう設計されています。また、内装素材には、明るいキャメルの起毛素材を採用。優しく包み込むような素材は、中に入れたものを傷つきにくくすると同時に、視認性を高めてくれます。
L字ファスナーの仕様で大きく開くメインルーム。厚みのあるものでもしっかりと収納できる上に口開きが良く、取り出しやすいつくり。仕切りの着脱で使えるマチ幅の調整が可能。
デザインのポイントにもなっているL字ポケット。贅沢に使用した切り替えなしの一枚革を、職人が技術を駆使しファスナーポケットとして仕立てました。内装にはポケットが2つ備わっています。
電車に乗るときなど、リュックを前に持つ際にも物の出し入れがしやすいポケット。サイドポケットと同様にマチもしっかりと取り、容量を確保。
ホックで取り外し可能な仕切りが付属しています。片側にはメッシュポケット2つが、もう一方にはマチなしのポケットを搭載。
背負った状態でも物の出し入れが可能なサイドポケット。本体幅いっぱいのサイズで容量も十分。修正を繰り返す中で行き着いたその絶妙のサイズは、男性の手でもスムーズに出し入れがしやすいように設計されています。
メッシュ素材で、汗をかいても蒸れにくくクッション性も抜群。タブレットなどの電子端末も収納していただけます。背負ったとき背中側にあたる部分なので、セキュリティポケットとしても活用が可能。
素材
「デニムにも合わせられるイメージ」をテーマに素材を決定。厳選された上質な原皮にオイルを含ませ、アニリン染料で染色した深い色合いと革本来の風合いを残した程よいカジュアル感が特徴の素材です。使い込むほどに柔らかく馴染み風合いを増すので、醍醐味である経年変化が楽しめます。
カラーは4色展開。ベーシックなイメージで、安定感を感じられるクロとチョコ。清潔感や爽やかさの象徴のようなカラーで、程よくフレッシュな印象を与えてくれるネイビー。落ち着きと、寄り添うような柔らかい色が特徴のトープをセレクトしました。
ファスナーのライン
ファスナーのはじまりと終わりをそろえるように設計。整然と並んだファスナーのラインが素材のカジュアル感に程よく緊張感を与え、大人のカジュアルを演出します。つくりによって上品で正統な印象を与えてくれる、FUJITAKAらしい心配り。
シルエット
本体上部が緩やかなカーブを描くシルエット。サンプルを作成していく過程で葛西氏が自らラインを引き調整したこだわりのシルエットです。
スクエアフォルムや、ファスナーを使用したまっすぐなラインが多いデザインながら柔らかな印象に仕上がるよう工夫。また、ショルダーベルトの先端も本体と同様、少し内側に絞っていくデザインにより、柔らかですっきりとした印象に。